導入事例 #01
商品に付加価値をつけるため、
背景にある「物語」を伝え、
ECで新たなチャンスを掴む。
大畑食品株式会社
代表取締役 大畑晃一さん
- 佃煮の消費が右肩下がりになってきた。
- 自社のWebショップの受注が伸びなかった。
- モールでのPRの必要性を感じていた。
- 商品の背景にある物語を伝えた。
- 新しい切り口の商品を開発した。
- 佃煮を知らない世代へアプローチした。
- 商品を知ってもらうチャネルが増えた。
- チャネルが増えて顧客満足度が向上した。
- クチコミが広がり実店舗の出店につながった。
導入したきっかけ
単独のWebショップには限界が。
何か「仕掛け」が必要だと感じて。
弊社はもともと製造卸としてやってきた会社です。一般的な小売、いわゆるスーパーマーケットさんや量販店さんが卸先としてあったんですけど、人々の食生活の変化や、佃煮という商品の価格的な問題もあって、消費が右肩下がりになってきた。そうした状況の中で、BtoCというか、直接カスタマーとつながる接点になるものを、インターネットを通じてやってみたいなと思い、自社のサイトの中に簡単なWebショップを開いてみたんです。
ところが、何年経っても、アクセス数や受注数が伸びない。単独のアップだけでは露出度が低いし、大畑食品という社名や、弊社が手がける商品名を知ってくださっている方は検索してくださいますが、それだけでは広がらないし、なかなか販売につながらない現実があって。なにか仕掛けなきゃと思っていたところに御社からお声かけをいただきました。
大手からのお誘いもありましたけど、逆に大きすぎて、入っても埋もれてしまうだけじゃないかなと思って。御社は地方のマーケット、事情をよくわかっていらっしゃいますし、そこから弊社の商品の特性を県内外のお客様にPRしていただければ、自社のWebショップも活性化していくのではないか、そんな相乗効果を期待してお願いすることにしました。
活用
商品の背景にある「物語」を伝え、
新しいファンをつくっていく。
私たちのような製造業にとって付加価値のとれる売り先をどう見つけていくかということが課題としてあるわけです。卸先ではスペースが限られますので、ポップをつけるくらいしかできませんが、そう少し掘り下げたかたち、商品の特長や特性、なぜそんな食品が生まれ、金沢という土地に根づいたのか、ストーリーをお届けし、それを知ったうえでお買い求めいただけるというのはありがたいです。結局、その背景を知っていただいた上で商品をお買い上げいただくことが、とても地道なことなんだけど、いちばん息の長いファンをつくっていけるやり方であると思うんですよね。この辺はECも実店舗も同じだと思いますが。
それから、裾野を広げること。いわゆる佃煮を知らない、食べたことのない人たちにどう伝えていくかということで、我々が長年培ってきた技法を使って、もっと気軽に食べてもらえるようなことができないかと。
そこで生まれたのは「クルミのおやつ」です。ターゲットを30~40代の女性に絞り、佃煮ではなくスイーツとして、今までのパッケージにはないカワイイデザインにして。現在ではWebでの受注は圧倒的にこの商品になっています。そこを入り口にして佃煮を知ってくださる方が増えればいいなと思っています。
効果
顧客満足度が大幅にアップして、
新たなビジネスチャンス到来。
Webと実店舗は両輪だと思います。余程のメジャーブランドでないとWebだけでは難しい。例えば、実店舗で弊社の商品をお買い求めいただき、気に入ってくださる、あるいは、ご家族やご友人に広めていただける。そのあと、なんですね。リピートしてもらったり、遠方からご注文いただいたりする場合にはやはりWebショップが必要で。そういう意味で、Webショップはじわじわ効果が遅れてやってくる感覚があります。クチコミで広がり、Webで知っていただけると問い合わせも増えていく。この春にオープンした「金沢百番街あんと店」の出店の背景には「クルミのおやつ」への問い合わせの増加がありました。
それから、御社のmiicha.は受注・売上が安定していますね。弊社のWebショップではポイント制とか、特典とか、そういうことはやっていないので、お客様にとって都合のいい、販売チャネルの選択肢を設けられている点で、いい相乗効果が生まれているのではないかと思っています。いわばmiicha.はセレクトショップで、自社のサイトはブランドショップ。セレクトショップからうちの商品を知っていただけるということも当然あるわけで。どこから購入するかはお客様の自由。他社の商品と一緒に購入いただける場合もあり、その場合、どんな商品と購入されるのかという情報も参考にさせていただいています。
大畑食品株式会社
1936年に佃煮製造業として石川県金沢市で創業。醤油のまち「金沢大野」に拠点を移し、時代に求められる食のカタチを見極め、しなやかな発想で「加賀百万石の味」を受け継いでいる。近年では、「久留美」と書いて「いつまでも若々しく美しくあるように」と願いを込めてクルミを食する慣習からヒントを得て開発したスイーツ「クルミのおやつ」が大ヒット。miicha.でも贈答用・ご自宅用とも大人気の商品です。
石川県金沢市大野町4 リ170-4
076-268-7711
営/9:00~16:00、休/土・日・祝祭日
https://oohata.jp/
大畑食品のページはこちら(城下町金澤本舗)
https://kanazawa-honpo.com/shoplist/ohata/
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